LP制作でリスティング広告運用の効果を高める6つの方法
リスティング広告で効率良く成果を上げるためには、 広告の最適化だけでなくLPの改善が重要です。
広告とLPの訴求を統一させたり、ターゲットによってLPを出し分けたりすることによって、CVRの最大化が期待できます。
本記事では、リスティング広告運用の効果を最大化するためのLP制作のポイントについて解説します。
目次
LPとリスティング広告の関係性
ランディングページ(LP)とリスティング広告は、Webマーケティングのひとつで、オンラインでビジネスを展開する際に重要な役割を果たします。
LPとは
LPは特定の広告やキャンペーン、商材などに関連するコンテンツがまとめられたWebページのことをいいます。複数のページで構成されたWebサイトとは異なり、1ページで簡潔にまとめられているのが特徴です。
広告や特定のキーワードなどから訪れるユーザーに特定の情報を提供し、コンバージョンと呼ばれる特定の行動(例:購入、登録、申し込みなど)を促すことを目的としています。
リスティング広告とは
リスティング広告は、検索エンジンやウェブサイト上に表示される広告形式の一つです。特定のキーワードや検索クエリに関連する広告が検索結果の上部や横に表示されることで、ユーザーの注目を引くことができます。リスティング広告は、広告主が事前に設定したキーワードやターゲットを基に表示されます。
リスティング広告は「窓口」でLPはコンバージョンへの「中継地点」
リスティング広告は、例えると窓口のような存在です。ユーザーがWEBで情報を求めるとき、検索エンジンや他のプラットフォーム上で表示されるリスティング広告がその入り口のひとつになります。リスティング広告はユーザーの目を引き、特定のキーワードや検索クエリに対応してユーザーをLPに誘導する役割をもっています。
一方でLPは、ユーザーが広告の窓口から入ってきてからコンバージョンへたどり着くまでの中継地点となります。広告の訴求に基づいて、LPはユーザーが求める情報を提供し、具体的な行動(コンバージョン)へ誘導する役割をもっています。LPは、窓口からユーザーをコンバージョンに導くための重要な場所といえます。
リスティング広告にLPが必要とされる5つの理由
リスティング広告で成果を出すために、なぜLPが必要なのでしょうか?
ここからは、リスティング広告の運用にLPが必要とされる5つの理由を解説します。
ユーザーが必要としている情報を適切に伝えるため
リスティング広告は、通常、制限されたスペースや文字数で情報を伝える必要があります。しかし、商品やサービスには詳細な情報があり、それを適切に伝えるには限られたスペースでは難しいことがあります。LPを活用することで、ユーザーが必要としている詳細な情報や製品の特長を過不足なく伝えることができます。
ユーザーエンゲージメントの促進が可能なため
ユーザーが広告をクリックしてLPに移動することで、広告からのユーザーエンゲージメントが始まります。LPは、ユーザーにとって有益で興味深いコンテンツや情報を提供することで、ユーザーの関心を引き付け、維持する役割を果たすことができます。
特定のコンバージョンへ誘導するため
リスティング広告の最大の目的は、特定の行動やコンバージョンを獲得することにあります。例えば、商品やサービスの購入、申し込み、資料ダウンロードや会員登録などが目的として設定されます。LPは、ユーザーを特定のアクションに誘導することに特化し設計されているので、広告の目的を達成するための最も有効な手段といえます。
ユーザー行動のデータが収集できるため
LPを活用することで、ユーザーの行動をトラッキングしやすくなります。どのページに訪れ、どれくらい滞在し、どのコンテンツや要素が効果的であるかなどのデータを収集することができます。これにより、広告キャンペーンの効果を評価しやすくなり、広告を最適化し成果を最大化するための情報を得ることが可能です。
品質スコアの向上が期待できる
リスティング広告では、LPの品質スコアが広告の表示順位やコストに影響を与えます。適切に設計されたLPがあれば、ユーザーエクスペリエンスが向上し、品質スコアが向上する可能性があります。品質スコアが向上することで、広告費用を抑えることができ、費用対効果を高めることに繋がります。
リスティング広告の遷移先としてLPを制作するメリット
リスティング広告の遷移先として、WebサイトではなくLPを制作する方が効果的な場合が多くあります。ここでは、リスティング広告との組み合わせでLPを制作するメリットについて解説します。
Webサイトと比較して制作費用を抑えられる
企業が新製品のプロモーションを行う場合、専用のLPを制作することで、Webサイトを新たに制作したり、リニューアルするよりも制作費用を削減できます。特定のキャンペーンやイベントに焦点を当てたLPを制作することで、デザインやコンテンツの最適化にコストをかけることができます。
短期間で制作できる
急なセールや限定キャンペーンが発生した場合、LPであれば約1ヶ月~2ヶ月で迅速に作成できます。Webサイトのような複雑な構造や多くのページを必要とせず、特定のメッセージを伝えるだけの単純な構造であるため、素早い制作が可能です。
1ページで簡潔に伝えられる
LPは、新製品の特長や優れたポイント、価格、購入方法などを1ページにまとめ、簡潔にユーザーに伝えることができます。例えば、特定の商品やサービスのLPでは、コンパクトなデザインと重要な情報を一元化し、効果的に伝えることが可能です。
ページ移動による離脱を防げる
LPは複数のページで構成されたWebサイトとは異なり、基本的に1ページで簡潔に構成されています。複数のページを移動することなく、LP上でユーザーに必要な情報を提供することで、離脱率が低減します。
例えば、商品の詳細情報や購入手続きなどを同じページ内で完結させることで、ユーザーが途中で興味を失わずにコンバージョンに到達しやすくなります。
ターゲットをニーズを絞って訴求できる
特定のターゲットに絞ったランディングページ(LP)を作成することで、その層の要望や興味に焦点を合わせてアピールできます。
たとえば、健康食品を販売する企業を考えてみましょう。
健康に関心があるユーザーには、年齢層やライフスタイルによって異なる健康ニーズが存在します。例えば、中高年の方に対する商品のLPでは、健康維持や老化対策に焦点を当て、栄養成分や効果に関する情報を提供することができます。
同時に、若い世代を対象にしたLPでは、エネルギー補給や美容への効果に着目した情報を提供することが考えられます。それぞれの対象層に適した情報を提供することで、LPの効果的なターゲティングとCVRの向上が期待されます。
制作後の運用改善がしやすい
LPは1ページ完結型なので、データ解析を通じてユーザーの行動を迅速に把握し、必要に応じて修正や最適化が行えます。例えば、ボタンの配置やCTAの言葉選びをA/Bテストし、コンバージョン率を向上させるための変更などがしやすいです。どこを改修したから、どのように数値が変わったかなど、効果測定がしやすいのもメリットといえます。
ターゲット別に複数のLPを制作することも可能
複数のターゲット層が存在する場合、各層ごとに異なるLPを作成できます。例えば、若年層向けにはカジュアルで洗練されたデザインを採用し、中高年向けには信頼性と安心感を強調したデザインやメッセージを組み込むことができます。これにより、異なるターゲットに対して最適なアプローチが可能です。
リスティング広告で効果の出ないダメなLPの典型例
リスティング広告を運用中の方で、LPを作成して運用改善をしているのに、なかなかCVRが伸びないと悩んでいる方はいませんか?
ここでは、LPを作成したので成果が出ない理由を解説します。現在運用中のLPと見比べて、課題点を洗い出してみましょう。
広告とLPの内容にズレがある
リスティング広告が「50%オフの特別セール!」と魅力的なメッセージを伝えている一方、LPにアクセスするとセールの情報が見当たらず、一般的な商品紹介ページになっているケースがよくあります。ユーザーが期待した情報が得られず、興味を失ってしまう可能性が高まります。
ターゲットが不明瞭
リスティング広告が特定の製品をアピールしているが、LP上ではその製品に関する情報がわかりにくく、他の関連商品も紹介されている場合。ターゲットが明確でないLPは、ユーザーが求める情報を見つけることが難しくなり、離脱率が上がる可能性があります。
ファーストビューでの訴求が弱い
LPで最初に表示される画面(ファーストビュー)で重要な情報や価値提案が十分に伝わっていない場合。ユーザーはすぐにLPのコンテンツを理解できないため、興味を引くことができずに離脱してしまう可能性が高まります。
そもそもコンバージョンポイントが適切でない
リスティング広告が特定のアクション(例: 購入、申し込み)を促しているが、LP上にはそれに対する明確な誘導やCTAが不足している場合。ユーザーは望ましい行動を起こしにくくなり、広告の目的達成が難しくなります。
CTAが最適化できていない
具体例: LP上のCTAが一般的で抽象的な言葉(例: 「詳細を見る」)であり、広告が具体的なアクションを促しているにも関わらず、ユーザーがどのような行動を取るべきかが明確でない場合。適切なCTAが欠けていると、ユーザーの行動が不足しやすくなります。
エントリーフォームに何らかの問題がある
エントリーフォームの項目が多すぎるとフォームの敷居が高いと感じさせてしまい、ユーザーは入力を躊躇し、離脱してしまう可能性が高まります。また、フォームのバグや動作の不具合も問題となります。
リスティング広告の成果を最大化させるための6つのLP改善施策
リスティング広告の成果を最大化させるためのLP改善施策について紹介します。
広告とLPの内容を一致させる
広告とLPの訴求を一致させ、ユーザーがLPに遷移したときに期待通りの情報を得られるように改善しましょう。また、訴求だけでなく、広告で使用した画像やデザイン要素をLPにも採用し、視覚的な一貫性を保ってください。これにより、ユーザーは違和感なく広告からLPへ遷移し、直帰率を下げることができます。
キーワードによってLPを出し分ける
リスティング広告のキーワードとLPのコンテンツを連動させ、ユーザーが検索したキーワードに関連した情報を提供しましょう。ダイナミックキーワード挿入を利用することで、特定のキーワードに最適化されたLPを作成できます。
主要なキーワードやキーワードグループごとに異なるバリエーションのLPを作成し、ユーザーの検索クエリに最適なLPを表示させると効果的です。これにより、ユーザーのニーズにピンポイントで対応できます。
コンテンツを最適化する
ページを開いた瞬間に重要な情報や価値提案がユーザーに伝わるようにし、興味を引きつけましょう。ユーザーがLPに訪れた最初の数秒が重要なので、ユーザーに即座にメリットを伝えることが鍵です。
また、読み手に優しい言葉で簡潔に伝えるようにしてください。冗長な文や難解な表現は避け、ユーザーにとって理解しやすい情報を提供しましょう。
CTAを最適化する
CTAを具体的で魅力的な言葉に変更し、ユーザーに明確な行動を促しましょう。例えば、「今すぐ購入する」や「無料トライアルを始める」など、できるだけ動詞で表現することで、ユーザーはコンバージョンをイメージしやすくなります。
また、CTAボタンの色、サイズ、配置などを最適化し目立たせることで、クリックされやすくなる傾向があります。
レスポンシブデザインを導入する
LPが異なるデバイスや画面サイズに対応していることを確認しましょう。レスポンシブデザインに対応していないなら、すぐに対応が必要です。モバイルファーストのデザインを採用し、ユーザーがどのデバイスからでも快適にLPを閲覧できるようにしてください。
A/Bテストを実施し効果検証をする
LPの異なるバージョンを用意し、A/Bテストを行うことで、リスクを抑えながらより効率的にLPを改善することができます。例えば、異なるキャッチコピー、画像、CTA、レイアウトなどを比較し、最も効果的な組み合わせを見つけ出します。成果の出た変更だけを採用することで、CVRを着実に改善していくことができます。
LPの制作費用相場
LP制作を外注する場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか?この章では、LP制作にかかる費用相場と、一般的な対応範囲をわかりやすくまとめてみました。是非参考にしてください。
10万円以下のLP制作
依頼先:
・フリーランス、個人で活動しているWeb制作会社
・格安でLP制作を行っているWeb制作会社
対応範囲:デザイン(テンプレート)・コーディングのみ
特徴:テンプレートを活用したデザインが多い
納期:納期は比較的短く、早くて1週間
改善・運用サポート:なし
こんな場合に向いています
・とにかくコストを抑えたい
・質にこだわらず、すぐにLPを公開したい
・LP公開後の運用や改善を自社で行うことができる
10~30万円のLP制作
依頼先:フリーランス、中小規模のWeb制作会社
対応範囲:構成案作成/デザイン/コーディングのみ
特徴:
・ターゲットに合わせたオリジナルのデザイン制作
・コンテンツの順番や構成の考案
納期:2週間~1.5ヶ月
改善・運用サポート:なし
こんな場合に向いています
・ターゲットに合わせたオリジナルデザインのLPを制作したい
・コンテンツの構成を提案してほしい
・公開後の運用や改善を自社で行うことができる
30~60万円のLP制作
依頼先:中小規模のWeb制作会社
対応範囲:競合調査/ライティング/構成案作成/デザイン/コーディング/公開
特徴:
・競合調査や市場分析から制作会社がサポート
・原稿のライティングやキャッチコピーも制作会社が準備
・ターゲットに合わせたオリジナルデザインの制作
納期:1~2.5ヶ月
改善・運用サポート:一部あり
こんな場合に向いています
・成果にこだわったLPを制作したい
・顧客調査や競合調査といった戦略設計からプロに依頼したい
・他社との差別化を図りたい
60万円以上のLP制作
依頼先:中小規模または大手のWeb制作会社
対応範囲:競合調査/企画立案/ライティング/構成案作成/デザイン/コーディング/公開/運用/LPOコンサルティング
特徴:
・企画戦略の立案から制作、運用改善まで、トータルでの依頼が可能
・運用や改善を見据えたLP制作
・質の高いオリジナルデザインの制作
納期:1~3ヶ月
改善・運用サポート:あり
こんな場合に向いています
・LP公開後の運用や改善まで任せたい
・成果に徹底的にこだわりたい
・ノウハウや実績が豊富なWeb制作会社に任せたい
・LPを使った本格的なWebマーケティングに取り組みたい
適正価格で依頼するには、
・一般的なLP制作の費用相場はいくらか?
・制作したいLPはどのくらいの費用がかかるのか?
・自社でどこまで対応できるのか?LP制作会社にどこまで依頼するのか?
をしっかりと把握しておく必要があります。
LP制作の費用相場については「ランディングページ(LP)の費用相場は?料金事例を交えて徹底解説!」でわかりやすく解説しているので、是非参考にしてください。
まとめ
リスティング広告とLPは相性が良く、上手く組み合わせて運用することでCVRを最大化することができます。
また、LPは制作にかかるコストが比較的低いため、ターゲットごとに複数の種類を用意したり、シーズンやキャンペーンに合わせて内容を変えるなど、フレキシブルに運用できる点も大きなメリットです。
自社の商品・サービスの魅力を引き立てるLPを用意し、効果測定を重ねながらブラッシュアップを行いましょう。
なお、LPはリスティング広告だけでなく、ディスプレイ広告やSNS広告、メルマガの遷移先としても活用できるので、まだ用意していない企業はすぐに制作することをおすすめします。
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